ラーメン橋と景観、マンションとアーキテクチャの ドイツ

橋梁形式の一つであり、主桁と橋脚・橋台を剛結構造としたものである。ラーメンは『骨組み』を意味するドイツ語のRahmenに由来するもので、英語ではRigid frame bridgeと称する。橋梁の主桁は、荷重の作用や温度変化の影響により、伸縮や回転などの変形を起こす。そこで、主桁と橋台・橋脚の間には支承と呼ばれる伸縮や回転を吸収する部位を設けるのが一般的である。これに対しラーメン橋は、この支承を設けず、主桁と橋脚や橋台を剛結する橋梁である。

都市景観は、都市の視覚的な質を問うものである。都市の要素とは、建築の形や色、標識などの比較的小さいものから、広場の造形や街並みなど広がりのあるものまで含まれる。成功した都市景観の例として、シエナやボローニャなどのイタリアの諸都市をあげることがある。カミロ・ジッテの分析によると、ピアッツァと呼ばれる広場やアーケードの使われ方が、都市の一体感や躍動感を生み出している。

マンションとは、日本語では比較的大規模な集合住宅を指す。マンションという語は、日本のディベロッパーが高級な共同住宅の名称を付ける際、ロンドンなどで共同住宅の名称に用いられている名称のうちから「マンション」を選んだことから、日本語では広く共同住宅を指す名詞として定着しつつある。しかし、英語では、Mansion(英)は、主に豪邸を示す言葉であり、日本語で言うような「共同住宅」を意味する一般名詞として用いられることは、ほとんどない。なお、マンションといった場合、その建物や付属施設、敷地までを含む場合もあれば、一つの専用部分のみを指す場合もある。たとえば、「このマンションは100戸ある」という場合は建築物全体を指し、「マンションを借りる」という場合は専用部分を指すものと考えられる。

建築学でアーキテクチュアとは建築の様式のこと。建築物の構造や設計法工法を含めた全体を意味する用語であるが、庭園や船舶等もarchitectureで、明治時代にarchitectureを造家学、nederarchitectureを造船学、landscape architectureやlandscape gardeningを造園学、と和訳していた。ウィトルウィウスの『De Architectura』は世界初の建築の専門的理論書であるとされ、その思想性は現代においてもたびたび参照されている建築原典である。このことからアーキテクチュアという言葉に思想性、または設計思想といった意味の含みがもたらされたとされる。

日本の都市計画制度には、ドイツに起源がある部分も少なくない。とくに、ゾーニング制度(地域地区制)はドイツで発展したものであるし、日本で「都市計画の母」と言われている土地区画整理事業や、戦前の市街地建築物法にあった建築線の制度は、ドイツから導入されたものである。ドイツで「都市計画」は、建築法典(Baugesetzbuch)が根拠法となる。これは、連邦建設法と都市建設促進法を統合する形で、1986年に成立した。同法において、都市計画とは、自治体(市町村)が策定する建築基本計画をさす。これは、国全体の国土計画及び州計画に適合しなければならない。具体的には、自治体(Gemeinde)が、その全域に関して土地利用の骨格を定めるFプラン(Fl?chennutzungsplan、土地利用計画)と、地区に関して建築の規制や公共施設の配置を定めるBプラン(Bebauungsplan)の2段階になっている。この両者をまとめて建設誘導プラン(Bauleitpl?ne)と呼ばれ、Fプランは準備的な建設誘導プラン、Bプランは拘束的な建設誘導プランである。いずれも自治体が策定し、自治体議会で決定されることが建設法典(Baugesetzbuch)に定められている。2段階あるプランのうち、Fプランには行政内部での拘束力しかないが、Bプランには一般的な拘束力があるので、建築する場合には原則としてBプランにしたがう必要がある。その一方で、Bプランがない市街地もかなり残っており、そこでは周囲に適合するかどうかで建築の可否が判断される。ドイツの都市計画は、「計画なくして開発なし」という言葉で紹介されることも多いが、これは誇張である。また、Bプランについても、屋根の色や窓の大きさまで制限されると、厳格さが強調されて紹介されることもあるが、建築形態に関する細かい事項はBプランでなく地区建築条例で定められるのが一般で、窓の大きさまで制限する例はほとんどない(この条例は、Bプランと同時に議決されるのが通例なので、ドイツ人もBプランと混同している場合がある)。なお、このように、「ドイツの都市計画制度はすばらしい」として内容を誇張し、手放しで礼賛する傾向が、「ドイツ神話」と言われることもある。